狼系王子とナイショの社内恋愛


「碧衣と話すようになって割とすぐに、碧衣に惹かれている自分に気づいた。
そんな気持ち初めてだったから新鮮で楽しかったし、でかくなってく気持ちも今まで感じた事なかったから嬉しくて、本能のまま積極的に碧衣に関わっていった」
「話すようになってすぐって……でも結城さん、私を脅してましたよね?
佐々山課長との事で」
「悪いけど、前話した通り、最初は楽しそうだと思っただけだった。
映画館出て一緒に飯食べて……俺の前で女の顔を見せない碧衣と一緒にいて楽だと思った。
それまで、ふたりで会う女は割と色目使ってくるようなヤツばかりだったから、俺に興味なさそうにしてる碧衣が珍しかったし話していて楽しかった」

あの時、そんな楽しい話をしたか聞いたけれど、結城さんは内容の問題じゃないと微笑む。

「話しているうちに、もっと碧衣の事が知りたくなって……でも知っていくうちに、自分の感情の変化に気づいた。
最初は俺に女の顔を見せなくて楽だと思ったくせに、それとは反対の事を思うようになってた」
「反対の事……?」





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