+悪魔の咎め+





「うっ…お母さんっ、」


きゅっと手を握る

反応は無い。




ただ、温もりが私を安心させる







───まだ、生きてる。








「お母さん…」


そうだ、これはただの仮死状態にすぎない

すぐにいつものお母さんに戻る



心配症のお母さんは泣いている私を慰める

学校のいかない私を怒る

楽しいはなしをすると笑う




「お母さん…」


今はどんな表情?






「っ…。」



だめだ、沢山のことが今日はありすぎて

何かを考えていなければ

勝手に涙が溢れだす。







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