+悪魔の咎め+





「お前は…本当に身勝手だ、結愛。」



────結愛、


とくんっ……とくんっ……。




なにこれっ…この感じっ

胸の奥がきゅうって、締め付ける感じは


とても苦しい。








「結愛、お前は俺を嫌うのか?」





───嫌う?




「答えろ、結愛。」





その近づく顔 吐く息 そして唇、

伏せ目がちの瞳はぞくりとする。



こんなにも悪魔のようだった?


彼が次にどう行動するなんて分かりきった事





「──結愛、」



コテンッと額をくっつけ、下唇をその繊細な指で私をもて遊ぶ。


きゅっと閉じるとスルッといやらしく入り

私を惑わせる




───悪魔だ。





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