+悪魔の咎め+





背筋が凍る────

どうして忘れていた?


お父さんは元から“存在しない”と認知して

私の記憶から無くなっていた。




そんなことあり得る?





「…結愛ちゃん?本当に具合悪そうだよ、家まで送ってこうか?」


「っぅ…健っ、」


「ん…?」


「わたしっ…わたしっ!!」


「どうしたの?」



───今、誰も信じられない。




「……。」


「結愛?」


「…なんでもない、ごめん。」



私が悪いんだ。

私の存在が…。





< 71 / 106 >

この作品をシェア

pagetop