+悪魔の咎め+





空を見ると薄暗く、雨が降りそう。

傘…持ってきてないや。



「結愛、今日は帰りな。」


「…うん、そうする。」



サクラは満足したのか笑顔になった。

ほんと…姉御肌というか…過保護というか…、





「あ、結愛。」


「ん?」


差し出された小さな紙袋。




「お誕生日おめでとう。」


「……。」


「本当は渡さないと思ったけど、あんたの産まれた日だもん…何があっても祝ってあげなきゃってさ、」




昨日は私の誕生日

────18歳の解禁日だ。




「ありがとう。」


「後で開けてみて?」


「うん、ありがとう。…先生に伝えといて?」



了解と言い、サクラは微笑み私を見送った。






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