+悪魔の咎め+






離れた指先

この寂しさ 空しさ。




「あ…くま。」


「……。」


「寂しいの…」





すごく、ものすごく…寂しい。

誰もいない訳じゃない、




ただ…誰も信用できなくなる自分

温もりがない自分

誰の癒しもない。





「寂しい…寂しくて、死んじゃうっ…!!」




───私はずるいっ、




「俺はお前を死なせない。」


ぎゅっと腰を引き寄せられた。



「っ…冷たい、」


「黙れ。」


「うん…とっても冷たくて…気持ちいいやっ、」





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