こっち向けよ





言わなくてもなんとなく、愁も私のことが好きだとわかるんだけど…



愁はそれに気付いてるかな?



お互いいろんな人に告白されても断り続けているから、私の存在が特別なのは確か。



「ん。」



「わッ!」



「何びっくりしてんだよ。」



「だっていきなり目の前にプレゼントが…え?」



プレゼント…



「誕生日おめでとう、舞。」



「ありがとッ…!」



私の大好きなふわりとした笑顔……



はうぅぅ…



反則だよ。



また好きが増えて、体から出て行っちゃいそう。



今すごく言いたい!



言いたいけど…



なんとなく、言っちゃダメな気がする。



なんでだっけ?





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