こっち向けよ
玄関の一番近いドアがリビングに続いている。
急いでドアを開けると、目の前に愁が居た。
「わぁッ!」
愁は私が驚いていることを気にせずに喋り出す。
「1日ずれるけど、明日学校から帰ってからまた祝うからな。」
聞かれていたらしい…
あちゃー…お嬢な私が…
「ありがとう!」
プレゼント、まだ開いてもない…
愁との14歳になった日の思い出はまだまだこれからだったのにな…
そう思いながらバッグにしまって立ち上がった。
「愁、また明日ね!」
「おう。」
あいさんにもいつものあいさつをして、黒塗りのリムジンに乗り込んだ…