こっち向けよ





ワンピースを一着ずつ私の体にあてて、またおばあちゃんメイドはうーん…と唸る。



「お嬢様は身長が高くスラリと細身ですからねぇ…こちらに致しましょう。」



にっこりと微笑み、真っ白なマキシ丈のワンピースを差し出す。



「中学生とお伺いしましたが、大人びて品のあるお嬢様でいらしゃいますので、こちらのワンピースがお似合いだと思います。…着替えのお手伝いをさせて頂いても宜しいですか?」



「はい、お願いします。」



スラスラ話されて、言われたことが頭の右から左へ抜けていく…



最後の言葉だけキチンと理解できたからとりあえず微笑んで返事をした。



困ったらイエスと言ってしまう癖があるので、今回は良いけど、大切な話の時に出ないようにしなくちゃ…





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