こっち向けよ






「起きてたの?」



「うん。眠れるわけない…」



チュッ…



右頬に唇が弾けた。



後ろからするなんて、器用だな…



「明日も休みの日なんだから、今日はこのままでいたい。」



よくわからん。



休みの日だからと言って、予定が空いているとは限らないじゃないか。



「まだするの?」



嘲笑したいのを堪えて、可愛らしく微笑む。



「舞の口からそんな言葉が出てくるとはね…」



バサ…



そう言ってまた組み敷かれる。



「そう言う意味じゃないんだけど…」



「もう遅い。」



幸せじゃないこの夢の中は、どうしたら抜け出せるの…?



「声、抑えるなよ。」



「そ、れは…ッ!」



それは致しかねる。



あんたの下で乱れていく自分を、殺したくなるから。





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