こっち向けよ





「そーよ舞ちゃん。彼氏くんが可哀想よ?」



母さんがたしなめると小さくはいって頷いた。



「でも愁も大切だから…」



頭にうさ耳が生えて垂れたように見えた。



そのくらい舞がシュンとしてる。



これは俺の願望が見せたものじゃない。



目の前の真実なんだと、はっきりわかった。





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