こっち向けよ





「…そう。駄目?…………あのさ」



穏やかだった声がいきなり低くなる。



「いいの?駄目なの?」



どうやら時任には自信がないらしく、俺と居る時間があることに怯えているようだ。



「おっけ~!じゃ、また学校で!」



舞の勝ち。



幸か不幸か舞が勝った。



勝ってしまった。



また嬉しさと辛さが混じった複雑な心境になる。





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