こっち向けよ





ピーンポーン…



「しぃ…」



「………。」



コクコクと頷いて舞に従う。



さっきのチャイムを最後に音は止んだ。



「行ったみたい…」



パッと手を離され、解放された口から大きく息を吸う。



そこからシャンプーの香りを感じ、舞と至近距離であることをハッと思い出す。



「なんで出ちゃダメだったんだ?」



さり気なく距離を取りながら口を開いた。





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