こっち向けよ





キスだけ…?



首筋に顔を埋められるところまで行ってよく抜け出せたな…



てか男に襲われかけて、俺のところに来るなんて、ダメだろ。



余裕が、砂山のように削られ始めている。



「…本当に、それだけなんだな?」



本当じゃなかったら自分が困るくせに、確かめてしまうのは俺の弱さだ。



「うん…本当に。」



はぁー…



お互い深いため息を吐いて



俺はこの後をどうするか考えてる。



舞は疲れて眠いのか、トロンとした瞳で出窓の花を見つめている。





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