ギフト!
どうせなら、このまま彼の早とちりに付き合ってやろう。
「そうかい?見たところ上手くカモフラージュしているようだけれど…私の目はごまかせないよ」
「だから違うっつってんだろぉ!?あんた、目ぇ腐ってんじゃねぇの!?」
「ははは、面白いジョークだ。私には到底及ばんがね」
「何なんだよあんた!マジムカつくんだけど!」
こちらもただのジョークだと言うのに……
冗談が通じないな。
私が心の中でため息を吐いたのと同時に、透馬くんもため息を吐いた。
「もう一回聞くけど……
あんた俺のことナメてんのか?」
その言葉と同時に、透馬くんがグッと顔を寄せてきた。
透馬くんは相当イラついているようで、私を射殺すかのごとく睨んでくる。
透馬くんが息をするたび吐息が顔にかかって、少しくすぐったい感じがした。
「…君は見たところ爽やかな好青年だったんだが、とんだ猫かぶりだったようだね」
「あんたこそ、そのなに考えてんだか分かんねぇ能面顔やめたら?」
ううむ、もっともな切り返しだ。
私が無表情でうなっていると、透馬くんはスッと目を細めて私を見た。
「何しようとしてるかは知んねぇけど、あんまりファイブスギフトのことで騒ぐのは賢くねぇよ」
……忠告だろうか。