ギフト!





「とーまくん?どぉしたの?」



名前を呼ばれてハッとした。



朝、畑中と女を階段の前に置いて教室に帰ってからずっとこの調子だ。



今は部活の時間。



一番自分らしさを発揮できる時間にまであの女のことを考えていたのかと思うと、舌打ちしたくなる。




「なんでもないよ、ごめんね田宮さん」



さらりと笑って返せば、


「うぅん、いいんだっ!気にしないで!」

と、気持ち悪い笑顔付きで返された。



いちいち話しかけてくんじゃねぇよこのブスマネージャー。



吐き気する笑顔みせんじゃねぇ、さっさと帰ってそのブタ鼻整形して来やがれ。



なんて、そんなこと俺が思ってるなんて考えもしないんだろうな。


こいつバカだから。




グラウンドを駆け回るチームメイトを見た。




今日もみんな、相変わらず気合いをいれて部活に励んでいる。



走り込みに筋トレ、ドリブル練習etc.



監督曰わく、


お前は天才なんだから、そんなのはしなくていい



だそうだ。





ふざけんな。




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