ギフト!
「……俺の側にいてくれるのは嬉しいけど、今は頑張ってるあいつらを優先してほしいな」
いつまでも俺の隣でくっちゃべってるマネージャーにそう言うと、マネージャーはしぶしぶといった表情でタオルとドリンクを持って行った。
そんなマネージャーに、内心で俺は毒を吐きまくる。
マネージャーのクセにそんなことも言われなきゃ分かんねぇのかよ。
ベンチのすぐ横でただ突っ立ってる俺と走り回ってる部員なんて、どっちを優先すべきか比べるまでもないぐらいなのに、なんで俺の方に寄ってくるかなぁ。
なんのためのマネージャーだよ、色ぼけしてんじゃねぇ。
どんどんイライラが溜まっていく。
気分最悪。
今日は厄日か。
無意識に舌打ちをしてしまった、その時だった。
「やぁ前田 透馬くん。朝のあいさつぶりだね」
この声、このしゃべり方…
声の方を振り向く。
あぁ、やっぱり…
なんでここにいんだよ…!
「渡瀬 雅…ッ」
吐きそうだ。