ギフト!
それも、高校に上がるまでの話だったが。
中学の時、初めて雑誌のインタビューを受けた時はまだ、俺は素で爽やかなスポーツ少年だった。
しかしそれ以降の俺の功績に対する妬みかなにかで始まった嫌がらせのせいで、性格が歪まざるを得なかったのだ。
それからは、イメージを崩したくないからと無理に笑うようになった。
それもサッカーの為だと我慢していた
のに
『あー…前田くん、君ね、もう練習参加しなくてもいいから』
どうして?
『君、出来がいいからさ。練習に参加しちゃうと周りのやる気なくなるんだよね』
基礎練ぐらいは、せめて…
『基礎練?いらないでしょ、君。天才なんだから』
ふざけるな。
俺がここまでくるのにどんだけ必死こいて練習してきたと思ってる。
世の中クズだ。
俺を評判だけで判断する奴も
かっこつけてファイブスギフトなんて呼ぶ奴も
サッカーの為とか言って素顔隠してる俺も
みんなクズだ。