再生ゲーム
「ねぇ、ゲームが逃げ出したの分からなかった? 公園にいたんだけど?」


「あら、そうなの! ごめんなさい……全然気づかなかったわ」


「……そう。着替えてきます」


幸せそうな2人の笑顔。楽しそうな会話を背後に感じ、肩を落とし階段を上った。


「痛い! 躓いちゃった……ゲームごめんね、ぎゅっと押しちゃったね。部屋に戻ったら離してあげるからね」


――ん?


「しかしあのゲームっていう名前。思い出しちゃうんだよな。あいつのことを……」
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