再生ゲーム
 ふわふわした感触が心地よい。頭を撫でてあげると、ハァハァと口を開け喜ぶ。覗く小さな犬歯も、とっても愛くるしかった。


この子が私の側にずっと居てくれて、味方になってくれるんだぁ! 嬉しい!


首輪はこれで良いかな……? 


白いリボンの絵が小さく所々にプリントされている水色の首輪を選んだ。


「うん。似合うこれにしよう。  りんさーん、首輪も決めたよ!  餌も買って帰ろうよ!」


「はいはい。ついでに小屋や、お出かけ用のバックも買っちゃいましょうか!」


「わーい! 名前はもう決めてあるんだ!」


生涯でこの日だけが、唯一この人との楽しい思い出だったのかも知れない。この時はまだ、私は気づけずにいた。
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