再生ゲーム
「さっきね、電話があったの。今日はミーティングがあるから遅くなるんですって。御飯も食べてくるそうよ。先に戴きましょうか?」


りんは寂しげな表情でハンバーグを見つめている……うざい女。


「私とゲームは部屋で食べるからお盆を貸して。お父さん、貴方としていたように、ミーティングという名の浮気でもしているんじゃないの?」


「なんてことを言うの! お父さんに向かって!」


差し出されたお盆に、乱暴にお皿を載せる。チラリとりんの表情を盗み見たが、青ざめ動揺していた。


「歴史は繰り返されるって、良く言うじゃん」


夫を奪った愛人が、今度は奪われる側になってもおかしくない話しじゃない。なにを狼狽えてるの? 大人の恋愛なんて裏切りの連続じゃない。


興醒めしているりんを後にし、私だけを思うゲームの元へと急いだ。
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