再生ゲーム
 綾の事、りんの事……誰かに聞いて欲しかった。りりかはりんの先輩でもあった。説明する必要もなく、現状を話しやすかった。


「子供をお母さんの所に預けてきちゃうね。じゃあ後ほど19時に」


「ああ、あとでな」


彼女のスタイルの良い後姿を見送り、書類を鞄に詰め込んだ。


バツ一にしておくには勿体無いプロポーションだな。彼女の子供ならさぞかし、可愛い子だろう。


駄目だな。すぐに下心が疼いてしまう。りんを愛しく思っているはずなのに、人の心を自分の物にするスリルな遊びは、男の本能なんだろうか。
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