再生ゲーム
 仕度を済ませ、椅子に座るとますます酒の匂いが強くなった。


「さぁ、全員揃ったわね。御飯をいただきましょう。いただきます」


「……いただきます」


間違いない。この臭いはりんから漂っている香りだ。目の下には、深く黒いクマが出来ている。


お父さんは暗く俯き、魚の小骨を取り分けていた。だいぶ言い争ったんだろうか?


「今日は早く帰って来てね」


「ああ」


――うわ~暗い、暗すぎる。離婚しちゃえば良いのに。


「綾ちゃん、今日は授業参観よね」
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