再生ゲーム
 一時的にゲームだけを部屋に非難させようと思った。


布団の中へゲームを押し込み、包んであげた。横にはそっと、縫ぐるみも側に寄せる。少しは落ち着くだろう。


リビングからは怒鳴り合いが聞こえる。小さい頃、いがみ合う両親たちを思い出した。


「女でしょ? だったら誰よ! 早く言いなさいよ!」


「女性なのは確かにそうだが、仕事の電話なんだよ! 分ったよ、もう掛けないように言うから! 落ち着けよ!」


あの頃の出来事がまるで蘇ったみたいだ。


馬鹿らしい喧嘩に加わるのは意味が無い。私に仕返しできることは、このブログだ。この騒ぎの間に更新してしまおう。


パソコンの電源を強く押した。
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