再生ゲーム
放課後。


私は、るいのことが気になって仕方なかった。あの教師に立ち向かえる人間はもしかしたら、るいぐらいなのかも知れない……


構うなと言ったものの、心配で仕方が無かった。教室には今るいが1人で居るのは分かっている。


私は帰る振りをして、鞄を胸に抱え、女子トイレに身を隠していた。


――あの先生、用心深いのかなぁ。


生徒たちが全員帰るのを見計らっているのか、なかなか現れなかった。


窓から射しこまれる夕焼けの明かりが、夜の夕闇へと変化しつつあった。
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