再生ゲーム
「お前、気持ちわりぃーな!」


――るいが僕の物になるなんて、思ってやしない。だから、綾もそんなには嫌いじゃない。


彼女が標的になっているお蔭で、僕は虐められずに済んでる訳だし。


この社会は、偏見ばかりで厚く塗られた人の世。


周りと違う人間は、煙たがられ、標的にされる。


僕の気持ちなんて、凡人には分からないし、知って欲しいとも思わない。でも、この世界に染まるなんて……。


「言っておくが、俺は男色ほど反吐が出るモノはない。俺にそんな気持ちは向けるな。


綾にも余計な事を言うな! お前をいくら苦しめても、お前は喜ぶだけで、なにも分かちゃいない……」
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