再生ゲーム
 はぁーと息を吐き、ブランデーの匂いが鼻腔に突いた。


僕の体を、頭から爪先まで、品定めしている。康夫さんは、そっと、舌なめずりをした。


なんだか背筋がゾクッとした。


――ここに居ては、いけないような気がする……。


「るいの部屋はどこなの? 案内してよ。見てみたい」


僕は部屋を出て行こうとしたが、るいが腕を掴んで止めた。


「俺たち、親友だよな? 裏切らないよなぁ? 身代わりになれよ……」


――それって、どういう意……あっ!


るいは、両手で思いっきり、僕を康夫さんに突き飛ばした。


康夫さんの胸で支えられた僕を、冷たく君は見下ろした。
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