再生ゲーム
 りんと父は、私の様子に安心をして目配せをしている。


私はりんの後ろを通り、冷蔵庫のサイダーを取りに行くことにした。


その時、微妙な音量で思わず呟いた。


「シンデレラ」


私とりんは見つめ合った。瞳孔が開き、驚いている眼だった。


「綾ちゃん……今何か言った?」


「ん? 何も? サイダーを注いでるだけだよ」


――間違いない。りんは、やはりキャバ嬢だったんだ……この女は、まだいろいろ隠しているに違いない。お父さん、この女の正体をなぜ見ようとしないのよ?


そう思いながらも、席に着いた。りんは疑いの眼差しで、じっとこちらを見据えていた。
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