再生ゲーム
 ――ピンポーン!! ピンポーン!!


「いるのは分かってんだよ!!!! 早く出ろ!!!!」


このお下劣なトーン。聞き覚えがある。


「はいはい、今出ますよ。なんだ、栗田さんじゃないですか!? どうしたんですか!?」


「あ、山田さん! あの女狐のことばかりを考えていたので、取り乱してごめんなさい……」


「女狐? ……ちょっと栗田さん、そんな言い方はないでしょう?」


栗田……隣のおばさんか。禁断の情事は、ばれているハズはないと思うけど、この慌てっぷりは、ちょっと異常ね。


「拓也さん、どうしたの一体? あら、お隣の栗田さんじゃないですか!? 朝っぱらから、どうしたんですか?」
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