再生ゲーム
「もとを正せば、君の書いたブログが原因だろう? 俺に八つ当たりかよ」


アルバイトがいなくなり、店長はワゴンに乗るダンボールを片付け始めた。

それは、疚しい事は何もないという態度にも見えた。


「――私としたいって、言っていたじゃない? 勘違いしないで」


V字カットの胸元に、人差し指を差込み、ちょっとだけ谷間を男に見せた。


「なに? あー分かった、ブログを荒らされたくないの? 交換条件ってこと? だったら早くそう言えよ」


無言で、片手で親指と人差し指で丸を作り、そのポーズをKEIに向けた。


「はーん? そういう意味……1万でどう? 元々さ、キャバ嬢っていう話じゃん。お手軽な女なんだろ?」
< 611 / 724 >

この作品をシェア

pagetop