再生ゲーム
「いらっしゃいませ。ご注文がお決まりになりましたら、そちらのボタンでお呼び下さいませ」


ソファーに座ると、店員がメニューと水が入ったグラス、ナイフやフォークが一通り入っている、細長い入れ物を持ってきた。


「もうメニューは決まっているわ。ステーキ、300グラム。赤ワインをグラスで、それと血の滴るようなレアでお願いね」


一瞬店員は驚いた顔をしたが、かしこまりましたとすぐに下がった。


店内は集中するお昼時をとっくに過ぎ、ガラガラに空いていた。


――静かだし、考えるのには丁度いいわね。


大きなシナリオを進める時って、お肉を食べたくなるのよね……あの時もそうだった。
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