再生ゲーム
 うちは、いつでも問題大ありだけど、綾はあんな顔をしないわね。


――笑えるわ。私にいつも歯向かって来る。


ワインを一気に飲み干した。


「そこの貴方、これと同じものを持ってきて」


店員は会釈した。


――るいは大人びている。そんな顔で陰りを見せる……綾とるいの違い……親に感情をぶつけないるい。いや、ぶつけられないの間違いなのかしら?


「お待たせ致しました。赤ワインでございます」


どちらにしても折角私の駒にするのならば、最大限にその力を引き出さなくては――。
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