再生ゲーム
 ――こっくりさん、こっくりさん。現れましたらYESの方へ10円玉を動かして下さい。


「おまじないのように、念を込めてね」


一人づつに目線を合わせ、語尾を強めた。


――こっくりさん、こっくりさん


全員の視線は10円玉に釘付けだった。微妙にYESに近づいている。


き、きた? ……こっくりさん、こっくりさん、現れましたら――


とうとう10円玉はYESに到着し、ピタリと止まった。


「要らしたみたいね。最初は簡単な質問から……何かある?」


それぞれの顔を見渡すと、ゆっくりと美里が口を開いた。


「じゃあ麻美の誕生日を教えて下さい」
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