再生ゲーム
「これは曜子の形見……単純に欲しかっただけさ。

でもこんな状況になってしまって、僕らはこれを持っているのがおっかないんだよ。綾に、いつ殺されるか分からないからな。

お前にやるよ。あいつが怖くないんだろ?」


僕は机の上のサファイヤを見つめた。


太陽の光を浴び、美しくブルーに輝く宝石。とても惨劇を起こした石とは思えない。


「怖いとか、そんな問題じゃないだろ? これは殺人の引き金になってしまった遺留品じゃないか! ……僕らって、お前ら全員で綾を罠に嵌めたな!」


微笑んだのは秋山と麻美。


――仕組んだのは、この二人だな。


「あ、綾が来たわ!」
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