再生ゲーム
「なーんか可笑しいと思っていたんですよ。こういう事ですか、並木るい君」


――猿田先生の声?


「猿田先生! ……なぜここに」


「何だ、神谷? そのカメラを渡しなさい。今なら見逃してやるから。ほら! 早く渡せ!」


「わあああああ! 僕は何もしていません!」


肩を竦め、青白い顔をした神谷はカメラをその場に放り投げ、背中を向けて走り去っていった。


「なんだ神谷のやつ、カメラが泥だらけになったじゃないか……さぁ、るい君。綾を離しなさい」


ジリジリと近づく猿田に、るいは手を離した。


「僕たちは愛し合っているんだ。邪魔するな! ロリコン教師!」
< 693 / 724 >

この作品をシェア

pagetop