再生ゲーム

「何のことだ？」


「あんたは私の正体に気づいていた……それで理解したわ。どうせ、りさという生徒もあんたが殺したんでしょ？　お隣の大和さんのように――

確か二人ともナイフで刺されて死んだのよね？　私のやきもちも酷いけど、昔から貴方のやきもちも異常だったものね」


――りんでは無かったの？　猿田先生が殺したの？


「昔……やっと過去を認めたね？　まぁ、大好きだったその顎の黒子が同じ場所にある、それだけで気になっていたがな。

君は不気味な顔の持ち主だったけど、僕も不細工なのは一緒だった。でもあの頃の僕達は、心は綺麗だった。君は一途で素直だった。

だが――そう思っていたのは僕だけだったようだ。美しく変化を遂げた君は、体の内側は悪の塊に染まってしまった――悲しいよ」


猿田はりんの方へ体を傾けた。ナイフが己に向いているというのに。