再生ゲーム

「綾、大丈夫か？　絆創膏……確か持ってた。ちょっと待って」


「持っているから大丈夫。話し掛けないで！」


何の因果か、またるいと隣同士の席になった。だが素直には喜べなかった。


――もうこれ以上虐められたくない。お願いだから構わないで。


好きという気持ちよりも、虐められる恐怖のほうが勝っていた。


鞄から絆創膏を取り出し、貼り付けようとした。だが少しの間で横から来た曜子に、あっけなく奪われた。


その絆創膏はぐしゃぐしゃに握り締められ、頬にぶつけられた。


「るいにバイ菌をうつさないで！　あんた邪魔なのよ！　ねぇ、るい？　今日買い物に付き合ってくれないかな」