手をつなごう


「電話、誰から・・・?」


「ハル君・・・椿からだったよ。」


ハルは、縁から圭一と別れた事を聞いて、慰める為に、飲みに来ていた。


「そっかぁ・・・最近、椿と会えないから・・・不安になってるかも・・・?」


ハルの表情が曇る。


「ごめんね・・・ハル君。でも、ハル君いてくれて良かった。」


笑顔で答えたが、みるみる瞳には、涙が溜まっていく。


縁は、ハルの腕にすがり、声を殺して泣いた。


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