手をつなごう
笑顔のキッカケ

~


~


「・・・んん・・・誰?・・・陽太・・・?」


鳴止まない携帯を開くと、ディスプレイには《陽太》の文字。


まだ、腫れている瞼を擦りながら耳元に携帯を寄せた。


「・・もしもし・・」

「おはよーございますー!!」


キ―――――――ン


思わず、携帯を耳から離す。


「あれっ?つばきさ~ん?あれ?もしも~し?」


「・・・陽太・・・声デかいよ・・・」


「すいません。何してますか?」


「今、陽太からの電話で起きた。どうしたの?」


「今日、俺、休みなんすよ。遊んで下さい。今から1時間後に大通りに来て下さい!!遊びやすい格好で、お願いしま~す。」


プツッ・・ツーツー


マジで・・・?


確かに、昨日は今日休みとは言ってたけど、陽太って、こんなに強引な子だったかな?


椿は、携帯をテーブルに置くと、気だるさの残る体を引きづりながら、シャワーを浴びに行く。




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