トイレキッス


そのとき授業開始のチャイムが鳴った。


トイレの外から、教室に入る生徒達の足音がひびく。


「あ、わたしらも早よ行かな」


ミツキはあわてて駆けだそうとした。


「待て」


「ん、何?」


洋平は、ふりかえったミツキの両肩をつかんだ。


そしてゆっくりと深呼吸をしてから、ミツキの唇に素早くキスをした。






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