接吻《修正中》
「朔、悪い・・・。俺、眠いから寝るわ・・・。またな」

『はあ!?ちょっと、まだ話しが・・・っ!』

「じゃあな」


無理矢理話しを終わらせると、俺は握っていた携帯閉じ、元あった場所にポンッと投げた。

はあーっ、と大きなため息を吐き出しながら、俺はまた熱の篭る布団の中へと潜り込む。

少し汗ばんだ肌や、熱を帯びた柔らかい肌。

それに触れているだけで、俺はひとりじゃないんだと思える。


「・・・寛久・・・」


隣でウトウトと瞼が閉じかける名前も知らない女に、俺はギュッと強く抱き着いた。

思い出そうとしても、思い出せない。

適当に電話帳から呼び出した、今日の女。

悪いって思ってるのに、どうしても求めてしまう・・・。


「寛久、くすぐったいよ・・・」


どんなにいい女にさえ揺れないこの心を、俺は何度憎んだだろう・・・。
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