接吻《修正中》
なんでか知らないが・・・。

奈々の笑顔に触れたくなった。

可愛くねえその笑顔に、助けを求めたくなった・・・。


「ひっ・・・寛久っ!?」

「・・・わりい・・・少しだけ」


気付いたら、すっぽり収まる小さな身体を、胸の中へ引き寄せていた。

寂しい時は、女を抱くしか出来なかった。

肌を合わせるしか、自分の存在を認められなかった・・・。

でも。

何でなんだろうな・・・。

お前を抱きしめてるだけなのに、俺の中にあるモヤモヤした物が一瞬だが消えうせる。

お前を抱きたいとは思わない。

でも。

傍にいたいとは思う・・・。


「ひっ・・・寛久?」


やっぱり奈々の身体は冷たくて、小さい。

香水の強い香りじゃなくて、優しいシャンプーの香りが俺の鼻を擽った。
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