接吻《修正中》
「あ・・・あと太郎ちゃんも来るんでしょ?」

「・・・は・・・?」

「わんちゃんよ。・・・わんちゃんも連れて来るんでしょ?」


いつの間にか、チャ太郎には太郎ちゃんなんてあだ名がついていたみたいだ。

チラッとチャ太郎に目をやると、チャ太郎は俺の頬に飛び付いてきた。

こんなに外に出たがってるし、連れて行かない訳にもいかないだろう。


「ああ、連れてく・・・」

「じゃあ、お父さんに迎えに行かせるから・・・わんちゃんを、タクシーや電車に乗せられないでしょ・・・?」


親父の返事も聞かずに、お袋は珍しく早口で話す。

本当に仲直りしたのかとか・・・本当に家族に戻れたのかとか・・・。

また、俺の頭に色んな言葉が過ぎる。

もし、俺が戻れる場所があるなら・・・。

もう一度、家族に戻れるだろうか?
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