接吻《修正中》
翌日。

俺が目を覚ますより先に女は起きてて、適当にシャワーを浴びて二人で建物を出た。

通い馴れたその建物は、派手な壁に派手な造り。

派手な割には、見るからに安っぽい建物だ。


「駅まで送る」

「え!?・・・あ、ありがとう・・・。何か意外だな。寛久って女の子を送ったりするんだね・・・」


俺って、そんなにイメージ悪いのか?

何てふと思ったが、聞いた所で解決しないだろうから、俺は適当に返事を返し駅に向かい歩きだした。

休日の街中は、若いカップルや子供を連れた家族等が目立つ。


「私達も、カップルに見えたりするかな?」

「さあ・・・」


俺のイメージはどうせ悪いみたいだから、別に今更どう見られてもいい・・・。

適当に女の話しに返事を返し、ゆっくり駅に向かう。


「・・・あ・・・」


すると。

人で溢れる街中で、一番見たくない姿が目に入った・・・。

思わず出た自分の声に反応するように、心臓がバクンと大きく孤独する。
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