接吻《修正中》
「あ」


風の中から、目の前の女とは別の声がした。

その声に、バッと振り返るとそこには本当に大学生かって位幼い顔をしたチビな女。

俺は女から自身を抜き取り、ズボンをあげた。


「誰だ?」


見られた。

だからどうするって訳じゃないのにその女は顔を真っ赤にし、持っていたバックを両手で抱えると逃げるように走り出した。


「バカ、見られたじゃない・・・続きはまた今度ね」


自分から誘っといて、それかよ?

別に次なんか期待してねえっつーのに・・・。

でも・・・。

チビで幼い、あの女・・・。


「じゃあね、寛久」


あの女と何処かで会った事がある気がして。

俺は今目の前にいる女がさって行くのを、黙って見てるしかなかった。

また、一人・・・。

でも今は。

それより、あのチビだ・・・。
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