接吻《修正中》
でも、やっぱり身体に力が入らなくて・・・。


「・・・寛久っ!」


立ち上がったとたん、俺の視界はグラリと揺れ、真っ暗になったまま・・・。

そこで記憶が途切れた・・・。


*****


ガバッと起き上がると、そこは見馴れたいつもの部屋。


「・・・ゆ、夢か・・・?」


身体中が汗で気持ち悪い位に濡れ、呼吸が乱れる。

心臓の辺りが大きく孤独し、身体中がだるい。

幼い頃の一番嫌な出来事。

忘れたくても、こんなんじゃ忘れらんねえよ・・・。

俺が起きた事に気付いたのか、ベッドの隅で丸まるチャ太郎もムクリと起き上がった。


「・・・わりいな、起こしちまったな・・・」


キューンキューンと声をあげるチャ太郎の頭を撫で、俺は乱れた呼吸を整えるように深く息を吸い込んだ。
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