接吻《修正中》
汗でベトベトした身体をシャワーで洗い流し、いつものように髪をセットして家を出た。

玄関まで見送りに来たチャ太郎が外に出ないように気をつけてドアを閉め、鍵をかける。

昨日の夜朔から連絡がきて、今日会う事になった。

大学は違うが、朔とは頻繁に連絡を取り合っていた。

ずっと変わらない友達は、俺には朔しかいない。

俺が遊び初めてから離れていく奴が多かったのに、朔は何故か離れていかなかった。

だから、朔なら信じられると勝手だが思ってる・・・。

そう信じられると解っていても、お袋の事を話せない・・・。

知ったら、今度こそ離れてしまいそうだから。

・・・朔だけは。

朔だけは離れて行かないで欲しいんだ・・・。

唯一。

俺が信じられる奴だから・・・。
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