接吻《修正中》

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朔との待ち合わせ場所は、近くのファミレスだった。

朝というより昼に近い時間帯のせいか、人が普段より多い。

いつも待ち合わせの時間より早くくる朔は、いつも俺を待つ。

俺が時間にルーズだと知っているくせに、朔は早く来て俺を待つんだ。

ざわめくファミレスの中を見渡すと、俺に大きく手を振る朔の姿が見えた。


「寛久！お前はいつも遅いんだよ！」

「わりぃな、でもお前は早く来過ぎなんだよ」

「早く来るのはいいだろ！」


朔はいつもみたいにケラケラ笑いながら、出されたお冷やに口をつける。

朔は大学生になっても相変わらず身長が伸びず、チビなまま。

だからなのか、そんな朔の笑顔を見ると、やっぱり奈々を思い出してしまう。

あーあ、俺は一日何回奈々を思い出せば気が済むんだろう･･･。