接吻《修正中》
冬は寒いから一人は嫌。

解らないでもないその台詞でさえ、奈々を思わせる。


「なあ・・・女を好きになるってどんな感じ?」


奈々が好きって訳ではないけど、何だか奈々が気になってチャ太郎にさえ奈々の面影を捜す。


「な、な、何!?突然どうしたの・・・?まさか寛久もやっと一人に絞ったわけ!?」

「ん・・・んなわけねえだろ・・・」


身を乗り出して目を大きく見開く朔に、心臓がドクドク鼓動する。

俺が奈々を?

チビで、可愛くなくて、煩いだけの奈々を・・・?

有り得ないだろ、絶対に。


「えー・・・?やっと寛久を変える女の子が現れたかと思ったのに」

「はあ?なんだよ?」

「いやいや、こっちの話しでございますー」


今日は俺が奢るよー!なんて話しをそらす朔に、今度は俺が口を曲げた。
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