接吻《修正中》
「まあ・・・近い内に三浦辺りにでも合コンのセッティングさせるからさ。寛久も来てよ」

「気がのったらな」


朔の言葉の意味が気になったが、俺は深く聞く事はしなかった。

メニュー表を開き、ウーンウーン悩む朔を見てたら、聞いてはいけない気がしたから。

俺が朔を失いたくないように、朔が俺の傍にいるのには何か理由があるのか・・・?


「俺、肉喰いたい・・・ハンバーグ喰いたい・・・」

「んじゃ、それにしろよ」

「・・・だって、これチーズのってないんだもん!」


まるで子供みたいに我が儘を言う朔が面倒で、近くを通り過ぎようとした店員さんに同じハンバーグを二つ勝手に注文した。


「ばっ・・・寛久!俺の奢りだからって勝手に・・・っ!」


ムキになる朔がおかしくて、俺は腹を押さえてケラケラ笑ってやった。
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